アプリの概要
日本政府 厚生労働省は「新型コロナウイルス接触確認アプリ COVID-19 Contact-Confirming Application(COCOA)」を配信開始しました。
App Store および Google Play で入手でき、「接触確認アプリ」で検索すると見つけることができます。
- iPhone (iOS 13.5以上)
- Android (Android 6.0以上)
アプリを導入すると、Bluetoothビーコンという近距離無線通信機能を使い、1メートル以内、15分以上近づいた人(同じくアプリを導入した人)のスマホの識別情報を記録し続けます。
直近14日以内で利用者のうちの誰かの感染が発覚した場合、濃厚接触の疑いのある人に通知が送られるようになります。
新型コロナウイルス接触確認アプリ (日本厚生労働省公式) - プレビュー版
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※ 利用に当たってはBluetoothと通知をオンにしておく必要があるので忘れないようにしましょう。
システム仕様とセキュリティ
アプリのシステム仕様については、厚生労働省のホームページで確認できます。
以下は「接触確認アプリおよびシステム関連仕様書」より抜粋したものになります。
個人情報はAppleとGoogleが提供しているAPIで管理されています。個人情報は端末のみで管理され、通知を送るための識別子も周期的に変更されるので、セキュリティ的に安心です。
- Bluetooth を OS 上でコントロールすることで、他のアプリ利用中でもバックグラウンドで利用可能となることから、Apple と Google から提供される API (AGF)を利用して構築する。
- アプリ間で交換される識別子は周期的に変更されるものであり、個人や端末を特定できない。
- 接触の記録は全て端末で管理され、陽性者との接触の照合も各自の端末内で行う。
- 接触を検知するための端末間の通信や、個人を特定できない識別子の管理 は、Apple と Google が提供する機能により実現する。
- 通知サーバーでは、本人同意のもと、陽性者の識別子のみが管理される。
- アプリと通知サーバーは、情報漏洩や侵入を防ぐために十分なセキュリティ 上の措置を講じる。
万が一、陽性になってしまった場合
PCR検査の際、保健所で「新型コロナウイルス感染症等情報把握・管理システム(HER-SYS)」に電話番号、 メールアドレスを登録を行います。
このとき利用者が陽性の通知に同意したとき、本人が上記システムに登録した携帯電話のSMS又はメールアドレスに「処理番号」が発行されます。アプリの画面で「処理番号」を登録すると、通知の登録が完了します。
なお「処理番号」はサーバーでチェックされる仕組みとなっているため、虚偽の報告はできないようになっています。
アプリの効果
英オックスフォード大学の研究によれば「人口の6割弱が導入すれば、感染拡大を抑制できる」とされています。しかし日本のスマホ利用率は6割強にとどまっているので現実的ではありません。
ただしアプリを利用していて感染者との濃厚接触が分かれば、医療現場も優先的に検査すべき人が把握できるようになります。検査効率を高めるメリットはあるものと考えられます。
また今後の課題として海外渡航が許可されるようになると、外国人は本アプリを使用していないため濃厚接触者を追えない問題が生じます。各国で濃厚接触アプリを各々提供しており、国境を超えた連携は難しい課題がありますが今後のアップデートに期待しましょう。
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